活動報告

掲載日:2018.10.24

今回は、8月にムバララ県庁で行われた参加型ワークショップと前々回報告した介入パッケージの現状について報告したいと思います。

 

1.参加型ワークショップについて 

このワークショップの目的は、介入パッケージの普及状況を確認するとともに、実践するにあたり問題点・困難な点を参加者全員で話し合い、自ら解決策を見つけることにあります。参加者はプロジェクト協力農家に加え、カウンターパートであるムバララ県庁、UCCCU(ウガンダ酪農組合)、DDA(酪農開発局)の職員方が参加しました。

写真1 蒔田教授によるワークショップの説明



ワークショップでは、まず参加者全員を3つのグループに分けました。①搾乳衛生のグループ、②繁殖&栄養管理のグループ、③ダニ媒介性疾病予防のグループとし、それぞれの担当は、アリス(県普及員)、デイビッド(県普及員)、Dr. パトリック(ダニ・熱帯病専門家)に受け持ってもらいました。

それぞれのグループで介入パッケージを実施するうえで、困難な点・問題点について、約10分間で参加者に意見を挙げてもらい、10分後、①のグループは②へ、②のグループは③へ、③のグループは①へ移動し、それぞれのグループで意見を出し合いました。さらに10分後、またローテーションを行い、全ての参加者が、全てのテーマについて、話し合えるようにしました。

写真2 アリス、デイビッドによる説明



写真3 Drパトリックによる説明



各グループで挙げられた主な問題点・困難な点については、以下のことが挙げられました。



写真4・5 挙げられた問題点・課題について



その後、これらの点を参加者全員で共有し、意見を出し合い、解決策を話し合いました。主な解決案は以下のとおりでした。



今後は、これらの意見を基に、ラジオ放送の活用、県普及員及びUCCCU普及員のさらなる導入により、普及活動を向上させたいと思います。また30協力農家のうち、一部の農家はSNV等の他団体とも協力していることから、他団体とも協力して本プロジェクト活動を30協力農家以上にさらに普及していきたいと考えています。

写真6 県庁前での集合写真



2.介入パッケージ普及の現状について

前々回報告した介入パッケージの普及は、8月初めに30協力農家に対して1巡目の農場巡回が完了し、現在は導入にあたる課題、またどのように変化したかを把握するため2巡目を実施しています。

 実際のところ、一度普及したくらいでは、農家さんに劇的な変化が起こるとは期待はしていませんでした。(私が青年海外協力隊時代に、変化させることの困難さは身に染みて経験していました) 確かに、ほとんどの農家さんでは、劇的な変化が起こったとは言えませんが、一部の農家では少しずつではありますが確実に変化が見てとれています。例えば、1巡回目の際、介入パッケージに基づいて、ある農家さんに牛の追い込み枠場(適切な殺ダニ剤使用のため)について、詳しく説明しました。2巡回目にその農家を訪れると、新しく枠場を建て直していました。農家さんは、前回訪問時のアドバイスを参考に枠場を作成したと話していました。

写真7 介入前の枠場



写真8 介入後、再建設した新しい枠場



また別の農家では、搾乳衛生に関して、介入パッケージで説明したタオル、バケツそして塩素を独自に用意し、1頭1拭法を実践しているところもありました。



写真9,10 農家が用意したタオルやバケツ等



全体から見ると、変化が起きた農家は少ないかもしれませんが、これは非常に良い兆しだと思っています。今後は、ニュースレター等を利用して、これらの変化が起きた農家の情報を他の農家にも伝えていき、さらなるモチベーション向上につなげたいと思います。

また、この変化が起きている農家とまだ実践できていない農家の違いについても、今後分析して調査したいと思います。 

 変化について言えば、農家だけではなく県普及員にも少しずつですが起きていると感じています。例えば、ムバララ県北部の郡に所属する普及員のモニカは、周辺の農家(約10農家ほど)に率先して声をかけ、1カ所に招集してくれました。協力的に活動してくれ、そのおかげでスムーズに介入パッケージの普及ができました。今後も普及員とより協力的に活動していきたいと思います。



写真11,12 介入パッケージの説明





写真13,14 介入パッケージのデモンストレーション(赤い服の女性:県普及員モニカ)